今日は、ギャンブル関係の商売で(客ではなく運営者側の立場で)、
どうやれば利益を上げられるかについて、話したいと思います。
もちろん、FXをやるときにも役立つことなので、考えてみてください。
世にある商売のほとんどは、
人間の欲を刺激することで売上げを増すことができます。
どの産業も人間の欲望を利用して、利益を上げているのです。
たとえば、ギャンブル産業について見てみましょう。
競馬、競艇、競輪、オートレース、パチンコ、宝くじ・・・
あなたがこの産業の運営者だったら、
利益を上げるにはどうしたらいいか考えてみてください。
たとえば、宝くじの運営者だとします。
あなたはどうやって売上げをあげますか?
「くじの値段を高くするor安くする?」
「くじの発売回数を増やす?」
たしかにそれも有効な方法です。
けれど、もっと利益を簡単に増す方法があるのです。
それは、「獲得賞金額の上限を上げること」です。
宝くじは、獲得賞金の金額を上げれば上げるほど、
客が集まってきて儲かるのです。
獲得賞金が100万よりも、1000万のほうが
そして1000万よりも1億のほうが、大勢の客が集まります。
ジャンボ宝くじ、ロト6、トトなどの高額宝くじになるほど、
当たる確率は薄まりますが、宝くじは売れるようになるのです。
同様に、競馬、競艇、競輪などもそうです。
単勝や馬連だけでは、たいした利益になりません。
配当金も10倍程度がほとんどです。
そこに馬単連という、
1着2着をズバリ当てれば高配当というシステムを作ったところ、
面白いように客がこの方式で買うようになりました。
当たる確率は確実に下がっているのに、
高額賞金になるとなぜか客は飛びつくのです。
また、パチンコもそうです。
いわゆる甘デジといった大当たり確率が100分の1などで、
出玉も少ない台は、それほど遊ぶ客がいません。
しかし、大当たり確率が400分の1でたくさん玉が出る
北斗の拳などの爆発台には人が集まります。
パチンコは、実はどの台を選んでも期待できる利益というのはあまり変わらないのです。
なぜなら、統合的な大当たりの確率というのはあらかじめ国が決めているからです。
その規制の範囲でゲーム性を保つため、
大当たりと出玉の量の比率をこねくりまわして、ただバリエーションを持たせているだけなのです。
当選確率が高いが、出玉が少ない台
当選確率が低いが、出玉が多い台
この2つは一見して違うゲーム性を持った台で、
後者のほうがもうかると思いがちですが、
同じ金額で同じ回転数回る台をを打つと仮定するのなら、
どちらを遊んでも最終的には似たような成績になります。
ただ、
安定的だけど出球は少ないか、
不安定だけど出球は多いか、
その違いだけに過ぎません。
1年、2年と長い時間やっていたら似たような収支になります。
このように、ギャンブル産業が利益を上げる必殺技というのが、
「獲得できる金額を大きくする」
といったきわめて単純なものです。
この魅力的な餌を用意すれば、人はいくらでもやってきてくれるのです。
そして、長く続けていれば絶対損するのに、
一攫千金に目がくらみ、どんどんお金を使ってくれるのです。
悲しいことに、知的生命体の頂点というべき人間であっても、
こうした本能的な欲求に流されてしまう。
そして、それを利用した商売が成り立ってしまうわけです。
さて、この図式、当然FXも同じなのです。
FX業者の立場に立って考えてみましょう。
FXを魅力的な商品に見せるには、どうしたらいいですか?
FX業者は、スプレッドで利益を上げるわけですから、
大勢の客が、短期間で何度も取引してくれることが一番望ましいわけですよね?
これによりFX業者の利益はどんどん高まることになります。
客を呼ぶためにFX業者がやるべきこと、
それは最大獲得金額を上げることです。
つまり、レバレッジが高い業者ほど、大勢の客が集まり、
積極的にトレードをしてくれ、結果的に業者は潤います。
しかし、前年からレバレッジの制限が始まり、
50倍になり、今年の夏には25倍となりますよね。
この制限を聞いたときに、FX業者はどう反応しましたか?
大反対したんじゃありませんか?
それは当然の反応で、私がFX業者の社長なら大反対ですよ。
建前上は客の取引の自由を狭める悪法だというでしょうけれど、
業者にとっては、一攫千金目当ての上客が減るわけですから、
経営には大打撃です。だから大反対は当然です。
業者は、レバレッジの引き上げにより、
客が間違いなく大損することを知っているのです。
でもそんなこと、関係ないのです。
客が勝手に大勝できると勘違いし、そして進んでトレードをしてくれ、
結果的に大きな利益を会社にもたらしてくれるのですから・・・
つまり、ハイレバレッジでスキャルピングをやってくれる客というのは、
業者にとって「いいお客さん」ということです。
では、業者にとってよくない客というのは、どんな人でしょうか?
それは、大損している客とは反対にローレバレッジで、
あまりトレードをしてくれない客です。
ローレバレッジでのトレードなら、
ロスカットにならないですから、長い間塩漬けができてしまいます。
飲食業にたとえれば、客の回転率が下がるのです。
ローレバレッジでゆったりトレードしている客は、
看板商品の激安ラーメンだけ頼みサイドメニューを一切注文しない客とか、
コーヒーだけ注文して半日も粘っているようなケチな客です。
けど、客側にたってみれば、そういう客がいちばん賢い客であったりもします。
FX業者にとって、お得意様は、間違いなく負け組みトレーダーです。
だから、その反対をよく考えてみてください。
FX業者にとって、嫌な客とはどういう人たちか?
大勢の人と反対をすることで儲けやすくなるというのは、
つまりそういうことでもあるのです。
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