# FX上達のヒント 「トレードは、どの足まで見ればいいのか?」
2014.05.31 Saturday
教材のサポートをしていてよく頂く質問が、
「トレードするにあたって、どのくらいの足まで確認すればいいのでしょうか?」
というものです。
「5分足でやりたいけれど、日足や週足まで見たほうがいいのか?」
という疑問です。
トレードでは「マルチタイムフレーム分析」が重要になります。これは複数の足を見比べて値動きを分析する方法で、私のトレードの基本になっています。
一般的によく言われるのが、
「まずは月足や週足で方向を確認して、
日足で今日の様子を見て、
1時間足や5分足でタイミングを測る」
というものです。たしかに複数のチャートをたくさん表示させていると小さな足から大きな足まで値動きに関連性があって、ひとつの流れを形作っていることはわかります。
多くの足を同時に見れば、相場全体の動向が把握できますし、値動きを予測する「相場観」も身につきやすいでしょう。なので「多くの足を見て値動きを考える」という行為自体はトレーダーの経験値を増やしてくれます。
しかし、それはあくまで値動きを予測する「相場観」が身につきやすいということであって、トレードの勝ち負けとは関係がありません。
トレードで勝つためには、3つ程度の足を見れば十分です。逆にたくさんの足を見すぎると、自分のトレードの基準がブレてしまいます。
「あなたはどの足を基準にしてトレードしているのか?」
それがトレードで勝つための前提です。
これがブレると自分のトレードを見失ってしまいます。
あなたが5分足を基準にするスキャルトレーダーなら見るのは前後の1分足、5分足、1時間足だけでいいでしょう。それ以上の足は見る必要がありません。大まかな流れをチェックするにしても4時間足までです。
あなたが1時間足を基準にするデイトレーダーなら、見るのは前後の5分足、1時間足、4時間足だけでいいでしょう。大まかな流れをチェックするにしても日足までです。
あなたが日足を基準にするスイングトレーダーなら、見るのは前後4時間足、日足、週足でいいでしょう。大まかな流れをチェックするにしてもするのは月足までです。
1分足<5分足<1時間足<4時間足<日足<週足<月足
と考えて、5分足基準なら前後の1分足と1時間足を見ればいい。週足基準なら日足と月足を見ればいい。それ以外は見なくていいのです。
よくある勘違いが、5分足のスキャルピングをメインとしているトレーダーであるのに、週足や月足の動向までチェックしてしまうことです。
例えばUSD/JPYの5分足で狙える値幅は10pipsがいいところです。利を伸ばせても20pipsが限度でしょう。その小さな値幅の範囲で「勝った負けた」をしなければならないのに、なぜ日足や週足の動向を気にする必要があるのでしょうか?
日足が強い上昇トレンドだからといって、その日に必ず上がるとは限りません。日足が上昇トレンドだからという理由で、5分足基準で買って放置すると、大変なことになります。
日足では1円程度の値動きなんて誤差の範疇にすぎないので、100pips下がり続けてそのあとで200pips上がるかもしれません。最初の100pips下がりのところでハイレバレッジで買っていたら大損になってしまいます。
というわけで、あまりかけ離れた足を見てしまうのはよくありません。大切なのは自分が「どの足を基準にトレードしているのか?」ということなのです。
以下、例え話です。
小さな世界と大きな世界はつながってはいるのですが、小さな世界に住む人が大きな世界の基準で物事を考えるのは飛躍があります。
私たち人間は日常では小さな世界の住人です。地球という星の中のひとつの国のひとつの町で生活をしています。その小さな世界の範囲で家族を養ったり、仕事をしたり、一生懸命生きているのです。
このひとつ上の世界といえば、それは国の世界でしょう。国の作る法律によって自分の生活が影響を受けます。だから自分の住む国のことはよく考えはします。ただ、他の国のことになるとやや意識はぼやけてきます。お隣の国のことはまだ考えたりしますが、遠くの国ではどんな文化があり、どんな人がどういうように暮らしているのかはあまり考えなくなります。私たち人間が日常的に考えることができるのは、せいぜいこのレベルまでなのです。
さらにその上の世界になると、地球や宇宙でしょうか。あなたは宇宙のことを毎日考えたりしますか?「太陽が100億年後には消滅して人類が死滅してしまう。人類は10億年スパンで計画を練って移住先を考えなければならない!」と大真面目に毎日考えたり語っている人はいるでしょうか? その想像力はすばらしいのですが、そんなことを他人に語っても空耳でしょう。彼らはそんなことを考える前に残り少ない自分の人生のほうを良く考えろと思うはずです。
宇宙のことを考えるには、宇宙基準で物事を考えないとだめでしょう。寿命が100億年くらいあってその100億年を費やすことで、宇宙とはこういうものだったんだというのが初めて理解できるのではないでしょうか?
人間がなんでもかんでもわかると思うのはただの傲りだと私は思います。自分はどの世界の住人なのか、そしてどの世界にまで関与できるのか、それは人間という生き物である限り限界があるはずです。蟻が人間のことを考えられないのと同様に、人間にも限界があるのです。
まあ、少しおかしな例えではありましたが、トレードも同様に、小さな世界で稼ぐ1分足のトレーダーが、大きな世界である月足のことを気にするのは無駄なことです。自分がどの足を基準にして稼ぐトレーダーなのか、そこはブレないようにしてください。
最後に補足しておくと、トレードスタイルを複数持つことは可能です。それはスキャルピング用口座とスイング用口座に分けて、別々にトレードすればいいのです。
スキャルピング口座は5分足で値幅10pipsを狙う短期トレードを行い、スイング口座は日足基準で値幅100pipsを狙う中期トレードを行う。あらゆる足からアプローチしたいのであれば、そのように対処してみてください。
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「トレードするにあたって、どのくらいの足まで確認すればいいのでしょうか?」
というものです。
「5分足でやりたいけれど、日足や週足まで見たほうがいいのか?」
という疑問です。
トレードでは「マルチタイムフレーム分析」が重要になります。これは複数の足を見比べて値動きを分析する方法で、私のトレードの基本になっています。
一般的によく言われるのが、
「まずは月足や週足で方向を確認して、
日足で今日の様子を見て、
1時間足や5分足でタイミングを測る」
というものです。たしかに複数のチャートをたくさん表示させていると小さな足から大きな足まで値動きに関連性があって、ひとつの流れを形作っていることはわかります。
多くの足を同時に見れば、相場全体の動向が把握できますし、値動きを予測する「相場観」も身につきやすいでしょう。なので「多くの足を見て値動きを考える」という行為自体はトレーダーの経験値を増やしてくれます。
しかし、それはあくまで値動きを予測する「相場観」が身につきやすいということであって、トレードの勝ち負けとは関係がありません。
トレードで勝つためには、3つ程度の足を見れば十分です。逆にたくさんの足を見すぎると、自分のトレードの基準がブレてしまいます。
「あなたはどの足を基準にしてトレードしているのか?」
それがトレードで勝つための前提です。
これがブレると自分のトレードを見失ってしまいます。
あなたが5分足を基準にするスキャルトレーダーなら見るのは前後の1分足、5分足、1時間足だけでいいでしょう。それ以上の足は見る必要がありません。大まかな流れをチェックするにしても4時間足までです。
あなたが1時間足を基準にするデイトレーダーなら、見るのは前後の5分足、1時間足、4時間足だけでいいでしょう。大まかな流れをチェックするにしても日足までです。
あなたが日足を基準にするスイングトレーダーなら、見るのは前後4時間足、日足、週足でいいでしょう。大まかな流れをチェックするにしてもするのは月足までです。
1分足<5分足<1時間足<4時間足<日足<週足<月足
と考えて、5分足基準なら前後の1分足と1時間足を見ればいい。週足基準なら日足と月足を見ればいい。それ以外は見なくていいのです。
よくある勘違いが、5分足のスキャルピングをメインとしているトレーダーであるのに、週足や月足の動向までチェックしてしまうことです。
例えばUSD/JPYの5分足で狙える値幅は10pipsがいいところです。利を伸ばせても20pipsが限度でしょう。その小さな値幅の範囲で「勝った負けた」をしなければならないのに、なぜ日足や週足の動向を気にする必要があるのでしょうか?
日足が強い上昇トレンドだからといって、その日に必ず上がるとは限りません。日足が上昇トレンドだからという理由で、5分足基準で買って放置すると、大変なことになります。
日足では1円程度の値動きなんて誤差の範疇にすぎないので、100pips下がり続けてそのあとで200pips上がるかもしれません。最初の100pips下がりのところでハイレバレッジで買っていたら大損になってしまいます。
というわけで、あまりかけ離れた足を見てしまうのはよくありません。大切なのは自分が「どの足を基準にトレードしているのか?」ということなのです。
以下、例え話です。
小さな世界と大きな世界はつながってはいるのですが、小さな世界に住む人が大きな世界の基準で物事を考えるのは飛躍があります。
私たち人間は日常では小さな世界の住人です。地球という星の中のひとつの国のひとつの町で生活をしています。その小さな世界の範囲で家族を養ったり、仕事をしたり、一生懸命生きているのです。
このひとつ上の世界といえば、それは国の世界でしょう。国の作る法律によって自分の生活が影響を受けます。だから自分の住む国のことはよく考えはします。ただ、他の国のことになるとやや意識はぼやけてきます。お隣の国のことはまだ考えたりしますが、遠くの国ではどんな文化があり、どんな人がどういうように暮らしているのかはあまり考えなくなります。私たち人間が日常的に考えることができるのは、せいぜいこのレベルまでなのです。
さらにその上の世界になると、地球や宇宙でしょうか。あなたは宇宙のことを毎日考えたりしますか?「太陽が100億年後には消滅して人類が死滅してしまう。人類は10億年スパンで計画を練って移住先を考えなければならない!」と大真面目に毎日考えたり語っている人はいるでしょうか? その想像力はすばらしいのですが、そんなことを他人に語っても空耳でしょう。彼らはそんなことを考える前に残り少ない自分の人生のほうを良く考えろと思うはずです。
宇宙のことを考えるには、宇宙基準で物事を考えないとだめでしょう。寿命が100億年くらいあってその100億年を費やすことで、宇宙とはこういうものだったんだというのが初めて理解できるのではないでしょうか?
人間がなんでもかんでもわかると思うのはただの傲りだと私は思います。自分はどの世界の住人なのか、そしてどの世界にまで関与できるのか、それは人間という生き物である限り限界があるはずです。蟻が人間のことを考えられないのと同様に、人間にも限界があるのです。
まあ、少しおかしな例えではありましたが、トレードも同様に、小さな世界で稼ぐ1分足のトレーダーが、大きな世界である月足のことを気にするのは無駄なことです。自分がどの足を基準にして稼ぐトレーダーなのか、そこはブレないようにしてください。
最後に補足しておくと、トレードスタイルを複数持つことは可能です。それはスキャルピング用口座とスイング用口座に分けて、別々にトレードすればいいのです。
スキャルピング口座は5分足で値幅10pipsを狙う短期トレードを行い、スイング口座は日足基準で値幅100pipsを狙う中期トレードを行う。あらゆる足からアプローチしたいのであれば、そのように対処してみてください。
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