# FX上達のヒント 怒らないためには準備がいる
2015.03.30 Monday
「頻繁に怒ってしまい、冷静にトレードすることができない」
という質問をよく受けます。
怒りを克服するには、そもそも怒りとはなんなのか?
どうして怒ってしまうのか?
その原因とプロセスについて考えていく必要があります。
怒りの原因は、人間の持つ欲です。
前回のコラムで書いたように、人間はみんな自己中心的に物事を考えているわけです。
自分を中心に何事も思い通りに事が運ぶと心の底では信じているのです。
その傲慢さが怒りの発端です。
怒りに至るプロセスは、失敗です。
思い通りにいかなかった。だから怒るのです。
日常シーンでの怒りの例を挙げましょう。
「出かけようとしが、財布が見つからなくてイライラして頭にきた」
「外食にいったら満員。子供を連れたまま1時間待たされて店員にクレームをつけた」
「商品を買ったら壊れていた。サポートセンターに怒鳴り込んだ」
「部下が仕事でミスをした。仕事のできない部下に罵声を浴びせた」
「明日早いので早く寝ようと思ったが、なかなか寝付けないのでイライラした」
これらの怒りは「きっと思い通りになってくれるだろう」という甘い期待がベースにあります。
それを裏切られたから怒るわけですが、
冷静に見ていくと、相手が悪いわけではなく、全部自分の準備不足が原因です。
実はよく怒る人というのは、性格が短気なわけじゃないんですね。
単純に事前に準備をしっかりやっていないから、怒るハメになっているのです。
では、上記の例で怒らない人はどうしていたかを書きます。
「いつも整理整頓をして、財布を置く場所は決めておいた」
(なぜなら、あとで財布が見つからなくて怒りたくないから)
「家族と休日に外食に行くときは必ず予約をすることにしている」
(なぜなら、待たされてイライラしたくないから)
「商品を買うときは良く吟味をした上で買うことにしている
買うときには箱から商品を出してもらって傷がないか確認する」
(なぜなら、商品が壊れていてあとで怒りたくないから」
「部下に対しては日ごろからコミュニケーションを取り、
仕事を丁寧に教えるようにしている」
(なぜなら、そうしないと部下は失敗ばかりして毎回怒るハメになるから)
「明日予定が入っているときは、夕食を早めに済ませてリラックスを心掛けている」
(なぜなら、寝られなくてイライラしたくないから)
ということです。
つまり、怒らない人というのは、性格が温厚なわけじゃないんですね。
自分が怒りっぽいことを自覚していて、
怒りたくないから、事前に準備をしているのです。
だから現在「怒り」を覚えているのなら、反省をしなければなりません。
怒るということは、すべて自分の準備不足が原因なのですから。
専業トレーダーも極力怒りたくないのです。
大切なお金を失って怒りたくないから、
余剰資金でトレードをします。しっかりリスク管理をします。
急変動で怒りたくないから、
事前にトレードプランを考えておきます。
急展開になったときのこともあらかじめ想定しておきます。
損切でいちいち怒りたくないから、
すべてのポジションは損切を想定した上で、
損切を少なくするためにしっかりテクニカルを見ながら、
タイミングを計ってエントリーを行っています。
ということです。
怒りたくないから、準備をしっかりやっているわけです。
そして、これは一事が万事であり、トレードで怒るタイプの人は、
同様なことを人生全般におけるマクロ的な視点で展開している可能性があります。
実はトレードよりそちらの方が深刻な問題です。
たとえば大学入試に失敗して、
のちの人生ずっと怒り続けるハメになっている人がいるとします。
それは厳しく言えば、学生時代に準備を怠っていたからです。
大学入試に成功している人は、
大学入試に失敗してのちの人生で怒りたくないから、
中学生くらいから授業をしっかりと聞いて、
遊ばずに塾にも行って勉強をしっかりやったのでしょうし、
失敗しないように高望みをせず、
自分の実力に合った大学選びを慎重にやっていたはずです。
というわけで「平穏な人生」を送るには、それなりの準備がいるということです。
仕事をして円満な家庭を持ち、平穏な人生を築けている人は、
しっかり準備をしてきたということでしょう。
今平穏に暮らすことができているというのは、
事前に準備をしてきたからこその当然の帰結といえるのです。
つまりは「人生で後悔しないためには、今がんばりましょう」ということですが、
この「後悔」という言い方は漠然としすぎていて、いまひとつピンとこない、
歌の歌詞などに多用され陳腐化されて心に響かないという人が多いのではないでしょうか。
それなら、言い方を変えて、
「あとで怒るハメにならないように、今やれることをやっておこう」
という言い方のほうが、より具体的でピンとくるはずです。
後悔とは、思うようにならなかったために沸き起こる怒りの感情です。
やれることをやっても、現実は思うようにならないこともありますが、
悔いなくやっておけば諦めもつくから、あとで怒るということも少なくなるものです。
と、まあ偉そうに書いていますが、
私がこの怒りの原理に気が付いたのは、愚かにも人生半ば近くにもなってからです。
こんな単純なことに気がつかなった自分の愚かさに腹が立つこともあります。
もっと早く気が付けば、今までの人生で無駄に怒ることもなかったでしょう。
遅くとも20代で気づいておくべきでした。
このブログを見ている若い人には、若いうちに気づいて欲しいと思うのです。
人生もトレードも、あとで怒らないために
今何をすべきか? それを今考えて実行することです。
※ご参考になったら押してあげてください↓
という質問をよく受けます。
怒りを克服するには、そもそも怒りとはなんなのか?
どうして怒ってしまうのか?
その原因とプロセスについて考えていく必要があります。
怒りの原因は、人間の持つ欲です。
前回のコラムで書いたように、人間はみんな自己中心的に物事を考えているわけです。
自分を中心に何事も思い通りに事が運ぶと心の底では信じているのです。
その傲慢さが怒りの発端です。
怒りに至るプロセスは、失敗です。
思い通りにいかなかった。だから怒るのです。
日常シーンでの怒りの例を挙げましょう。
「出かけようとしが、財布が見つからなくてイライラして頭にきた」
「外食にいったら満員。子供を連れたまま1時間待たされて店員にクレームをつけた」
「商品を買ったら壊れていた。サポートセンターに怒鳴り込んだ」
「部下が仕事でミスをした。仕事のできない部下に罵声を浴びせた」
「明日早いので早く寝ようと思ったが、なかなか寝付けないのでイライラした」
これらの怒りは「きっと思い通りになってくれるだろう」という甘い期待がベースにあります。
それを裏切られたから怒るわけですが、
冷静に見ていくと、相手が悪いわけではなく、全部自分の準備不足が原因です。
実はよく怒る人というのは、性格が短気なわけじゃないんですね。
単純に事前に準備をしっかりやっていないから、怒るハメになっているのです。
では、上記の例で怒らない人はどうしていたかを書きます。
「いつも整理整頓をして、財布を置く場所は決めておいた」
(なぜなら、あとで財布が見つからなくて怒りたくないから)
「家族と休日に外食に行くときは必ず予約をすることにしている」
(なぜなら、待たされてイライラしたくないから)
「商品を買うときは良く吟味をした上で買うことにしている
買うときには箱から商品を出してもらって傷がないか確認する」
(なぜなら、商品が壊れていてあとで怒りたくないから」
「部下に対しては日ごろからコミュニケーションを取り、
仕事を丁寧に教えるようにしている」
(なぜなら、そうしないと部下は失敗ばかりして毎回怒るハメになるから)
「明日予定が入っているときは、夕食を早めに済ませてリラックスを心掛けている」
(なぜなら、寝られなくてイライラしたくないから)
ということです。
つまり、怒らない人というのは、性格が温厚なわけじゃないんですね。
自分が怒りっぽいことを自覚していて、
怒りたくないから、事前に準備をしているのです。
だから現在「怒り」を覚えているのなら、反省をしなければなりません。
怒るということは、すべて自分の準備不足が原因なのですから。
専業トレーダーも極力怒りたくないのです。
大切なお金を失って怒りたくないから、
余剰資金でトレードをします。しっかりリスク管理をします。
急変動で怒りたくないから、
事前にトレードプランを考えておきます。
急展開になったときのこともあらかじめ想定しておきます。
損切でいちいち怒りたくないから、
すべてのポジションは損切を想定した上で、
損切を少なくするためにしっかりテクニカルを見ながら、
タイミングを計ってエントリーを行っています。
ということです。
怒りたくないから、準備をしっかりやっているわけです。
そして、これは一事が万事であり、トレードで怒るタイプの人は、
同様なことを人生全般におけるマクロ的な視点で展開している可能性があります。
実はトレードよりそちらの方が深刻な問題です。
たとえば大学入試に失敗して、
のちの人生ずっと怒り続けるハメになっている人がいるとします。
それは厳しく言えば、学生時代に準備を怠っていたからです。
大学入試に成功している人は、
大学入試に失敗してのちの人生で怒りたくないから、
中学生くらいから授業をしっかりと聞いて、
遊ばずに塾にも行って勉強をしっかりやったのでしょうし、
失敗しないように高望みをせず、
自分の実力に合った大学選びを慎重にやっていたはずです。
というわけで「平穏な人生」を送るには、それなりの準備がいるということです。
仕事をして円満な家庭を持ち、平穏な人生を築けている人は、
しっかり準備をしてきたということでしょう。
今平穏に暮らすことができているというのは、
事前に準備をしてきたからこその当然の帰結といえるのです。
つまりは「人生で後悔しないためには、今がんばりましょう」ということですが、
この「後悔」という言い方は漠然としすぎていて、いまひとつピンとこない、
歌の歌詞などに多用され陳腐化されて心に響かないという人が多いのではないでしょうか。
それなら、言い方を変えて、
「あとで怒るハメにならないように、今やれることをやっておこう」
という言い方のほうが、より具体的でピンとくるはずです。
後悔とは、思うようにならなかったために沸き起こる怒りの感情です。
やれることをやっても、現実は思うようにならないこともありますが、
悔いなくやっておけば諦めもつくから、あとで怒るということも少なくなるものです。
と、まあ偉そうに書いていますが、
私がこの怒りの原理に気が付いたのは、愚かにも人生半ば近くにもなってからです。
こんな単純なことに気がつかなった自分の愚かさに腹が立つこともあります。
もっと早く気が付けば、今までの人生で無駄に怒ることもなかったでしょう。
遅くとも20代で気づいておくべきでした。
このブログを見ている若い人には、若いうちに気づいて欲しいと思うのです。
人生もトレードも、あとで怒らないために
今何をすべきか? それを今考えて実行することです。
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