# FX上達のヒント 商売で生き残るのなら節操を捨ててトレンドに乗ること
2015.05.27 Wednesday
商売で生き残るには、絶えず時流に沿った商いをする必要があります。
人間が興味を持つものに合わせて、商売を展開しないと生き残れないからです。
その「時流に乗る」という商売の極地をやっているのが、
マスコミでしょう。
マスコミは、人が興味を持ちそうなネタにいち早く食いつきます。
そして大げさにクローズアップしたかと思えば、
一か月後にはもうその話題には触れていない。
最近でいうとイスラム国について以前はあれだけ大きく取り上げていたのに
あまり伝えられなくなりました。
消費税がアップするニュースは、アップしたときだけ伝えればいいのでしょうか?
視聴者としては「あの話題はどうなったんだよ」と突っ込みたくなるものです。
マスコミは大きくなりそうなニュース(ビッグコンテンツ)に飛びつき、
そのニュースが人の関心を奪っている限りは大げさに報道し、
人の関心が少なくなってきたら、あっさり切ります。
まるでハイエナのごとくです。
そして別の大きなコンテンツにすぐに乗り換えていくのです。
その節操のなさに、不快感を覚える人が多いと思いますが、
マスコミは利潤を追求する商売の基本に忠実なだけなのでしょう。
商売で儲けようと思うのならば、
マスコミの心変わりの早さを見習わなければなりません。
時流に乗り遅れると、商売はたちまち頓挫し、たちまち倒産をしてしまい、
多くの社員を路頭に迷わせてしまうからです。
だから、経営者は常に「時流に乗る」ことに対して敏感でなければなりません。
時流に乗れなくなった途端、商売はとん挫します。
たとえば、ゲームメーカーの任天堂。
自力でテレビゲームという一大コンテンツを作り上げ、
そこで長年利益を上げてきましたが、
現在はスマートフォンへの対応に乗り遅れて、追い込まれています。
テレビゲームの老舗であったから、携帯ゲームなど格下に思っていて
胡坐をかいていたところもあったのでしょう。
しかし、結果は子供ですらスマートフォンで遊ぶ時代が到来しました。
完全に湧いて出てきたスマホゲーム会社に巨大なシェアを奪われてしまったのです。
スマートフォンが流行ってきたのなら、
すぐにその分野に飛び込む必要があったのですが、
長年同じ方法で利益を出していると、新たな時代に乗り遅れてしまうものです。
たとえば、シャープ。
液晶テレビで大きくなった会社ですが、
若者がテレビを見なくなったという「時流」に乗り遅れて
大きな赤字を出してしまっています。
長年育ててきた事業を切るなんていうのは、とても難しいことですが、
それでも時代の流れに沿うべきだったのでしょう。
たとえば、ヤマダ電機。
郊外型の店舗拡大で利益を上げてきましたが、
家電をそれほど買わなくなったユーザーと、
アマゾンなどの格安通信販売の台頭により不採算店舗が続出。
拡大した店舗がそのまま不良債権化してしまっています。
完全にネット社会の時流に乗り遅れてしまいました。
大手企業ですらこうなのですから、
中小零細など、時代の流れに乗れなければもっと簡単に倒産してしまうわけです。
結局、新たな状況に対応ができなくなると、
人は、動かないことを選びます。
今まで信じてきたものと心中をしてしまうのです。
新たな状況に対応することを第一とした会社は、皆節操ありません。
その代表のマスコミをはじめとして、
ケーキやラーメンや焼き鳥まで出す回転ずしチェーン店。
スマホゲームのブームは長続きしないと見て、早々に多角経営にシフトしたDeNA。
など、皆節操ありません。
結局利益を上げるには、自社のウリを大事にするというより、
如何にして時代のトレンドに乗るか、
そしてそのトレンドが廃れてきたら、それを即ドライに切り離して、
また新たなトレンドにすぐに乗れるか?
ということなのでしょう。
そして、トレーダーや証券会社もまた「時流に乗る商売」の代表格です。
数年前はユーロがもてはやされていた。
ユーロにトレンドがあるときは、ユーロを買う。
しかし、今はそれがドルに代わってきている。
市場のトレンドは完全にドルだ。
なら、ユーロはさっさと切って、ドルを買う。
そして、次はどうなるでしょう?
また円の時流になるかもしれません。
そうしたらドルを切って、円を買うだけです。
そこに通貨に対しての愛着などはありません。
愛着があったら大損をしてしまいます。
「今はユーロはダメだけど、過去は大ブームがあったんだ。
だからまだユーロを持ち続ける」
・・・なんてやっていると大損するのはわかるでしょう。
だから、トレーダーは、
今人気のある通貨に飛び乗ります。
そして、人気がなくなれば去ります。
トレーダーは利潤を追求するだけの職業です。
追求すればするほど、このように節操はどんどんなくなるものです。
というわけでトレーダーや証券会社というのもマスコミと同じです。
時流対応を最重視する、最も節操のない職業なのです。
証券会社が「数年後は値上がりしているから、ドルに投資しましょう」
というのは、今、その時流が来ているから言うことです。
確かに今はその時流に乗りますよ。それで儲かりますから。
しかし、数か月後はその時流がどうなっているかわかりません。
ユーロに時流が切り替わったら、
「今時代はユーロです。ドルなんてやめてユーロに投資しましょう」
とあっさり過去のことを切り捨てますよ。
節操ないと思いますが、時流に乗るということはそういうことです。
まあ、たまったものではないのは、客のほうでしょう。
「過去にあの銘柄を勧めていたのに、今は言っていることはデタラメじゃないか」
と客は思うものです。
それは時流が変わったのだから仕方ありません。
どの会社だって、時流が変わればコロリと無責任に言うことを変えます。
生き残るためにそうするしかないからです。
そのためには過去に築いた栄光ある商品や、
功労者や顧客すらもドライに切り捨てるということです。
生き残る会社は、大なり小なりそれをやっているわけです。
さて、もしあなたが、
いつも相場の時流に乗り遅れてナンピンをしてしまうのならば、
どこかでまだドライになりきれていないのではないでしょうか?
利益を追求するトレーダーという職業を選んだのであれば、
この仕事をやっているときに限っては、体裁や節操など捨ててしまいましょう。
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