# FX上達のヒント トレードはライバルを悔しくさせて脱落させるゲーム
2015.08.17 Monday
前回、「悔しい」という感情の処理方法を話しました。
「悔しい」という感情は、世間的にはわりと良いことだと思われています。
どちらかといえばポジティブなイメージがあるでしょう。
一生懸命やるからこそ、できないときに「悔しさ」が生まれ、
そして「悔しさ」をバネにすれば成長ができるからです。
ですが、勝負事においては「悔しい」という感情は最終的にはいらないものです。
確かに、技術を身に着ける初期段階においては、
「悔しさ」をバネにするのはいいことです。
トレードで負けてしまったので「悔しい」から、勉強をしっかりやろう!
とモチベーションを上げるきっかけにはなるでしょう。
しかし、トレードの基本を知り、一定の技術を身に着けたのなら、
「悔しい」感情はもう役に立ちません。
ロケットの打ち上げにたとえるのであれば、
「悔しい」感情は打ち上げのときのサブエンジンの役割です。
ある程度の高みにいけたら、あとは切り離して捨てるものであり、
役目を果たしたあとは無用の長物です。
これがオリンピックのような一人の勝者を決める戦いであれば、
いつまでも「悔しい」感情を持ち続けて切磋琢磨を続けるのはいいでしょう。
しかし、トレードは、だいたい勝てればいいのです。
学業にたとえるならば、参加者の中で偏差値60くらいを取れればいいわけです。
何が何でも東大にはいらなければならないというわけではないのです。
そこそこの大学狙いでいいわけです。
だから、トレードである程度勝てるようになったら、
それ以上を目指すのは、私はナンセンスだと思います。
そこまでして億万長者になりたいとは思いません。
ある程度の収入を得たら、それをキープしていくことに注力すべきでしょう。
いつまでも億万長者のような度の超えた高みを目指していると、
「悔しさ」のエンジンが切り離せずに、安定的な飛行ができません。
それは必ず平常心を乱し、自分のトレードを狂わせる害になってしまうものです。
そもそも「悔しい」という感情の正体は一体なんなのでしょうか?
それは、人間の驕りなのです。
口喧嘩して言い負かされて「悔しい」と思った。それはなぜか?
仕事で頑張ったのに評価されずに「悔しさ」を味わった。それはなぜか?
それは、何事も自分を格上に考えているから、
負けたり、思い通りいかなかったときに「悔しい」と思うのでしょう。
つまり、「悔しさ」を感じるのは、驕っているという証拠なのです。
「悔しい」と思ったとき、そこには思い上がった自分がいるのです。
「トレードで負けてしまった! 悔しい!」
その裏には「トレードなんて楽勝さ。自分なら簡単に勝てるはずだ」
という思い込みやうぬぼれがあるはずです。
そしてこのうぬぼれは、人間の本能的なものなので、
幾度トレードで負けようとも消えることはありません。
故に負けるたびに「悔しい!」という感情が沸き上がるのです。
「悔しさ」を消すには、発想を変えてみましょう。
トレードというのは、
「悔しい」と思っている人間をハメるゲームと思いましょう。
参加者の中でうぬぼれている人間を見つけ、
そして、徹底的に挑発してその人を「悔しく」させる。
「悔しく」なった参加者は我を失って、翼を失った鳥のように墜落していく。
そうやってライバルを「悔しく」させてドロップアウトさせる、そういうゲームなのです。
だとすれば、自分が「悔しく」なってしまったら負けです。
トレードでは「悔しい」と思うことがたくさんあります。
エントリーした瞬間に急落して大損になった。
ギリギリでストップにかかったあとに思惑通りの方向に進んでいった。
今まで買っていてなかなか上がらないのでやめたら、その直後に100pips以上も急騰した。
有利な方向に仕掛けているにもかかわらず、信じられない値動きが重なり5連敗もした。
トレードをやっている限り、このような「悔しい」出来事がたくさんあります。
それは、相場が仕掛けている罠なのです。
自分を「悔しく」させるために、そう仕向けているのだと考えましょう。
だとしたら、「悔しく」なったら負けです。
自分は「悔しく」ならずに、相手をいかに「悔しく」させるか?
それがトレードで勝つための本質なのかもしれません。
こちらの記事も参考に「トレードとプライドの関係」
※ご参考になったら押してあげてください↓
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