「FX意識改革」ブログ

 2009年からFXのトレードについて真面目に解説しています。
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# テクニカル解説007 急落相場のリバウンド狙い
この記事を書いている現在は4月28日 12時20分です。

先ほど日銀政策発表がきっかけで相場が一時的に急落しました。こういう急落では、突っ込み売りではなく、まずは買いから入ります。私もデイトレでは急いでロングで拾いました。


これはUSD/JPYの4時間足で、006の続きになります。006のあとはジリジリと上げていったのですが、午前中にaのレジスタンスに触れました。と、同時に市場が大注目している日銀の緩和政策発表のタイミングが重なりましたから、デイトレとしてはここはポジションをクリアしておきましょう。

ファンダメンタルとしては緩和することを織り込んで、その期待でジリジリ上げていたわけです。結果がサプライズの現状維持だったので、上の方で買っていた人たちは一斉に利食いして降ります。だから急落しますね。

しかし、このチャートはいままでずっとジリジリ上げており、囲みのところでは売りでつかまっている人が大勢います。その人たちにとっては、今幸運にも相場は落ちてきたのです。さて、その人たちはどうするでしょうか? 私なら長い間苦しんでいた大きな含み損が助かったわけですから、それはもう急いで手仕舞いします(つまり買戻し)。またあんなジリ上げが来たらたまらないからです。

また、テクニカルのボリンジャーバンド-2σやRSI30%に到達してきているので、上から売っていた人もここでは利食いするでしょう(つまりこれも買戻し)。すると相場は一旦は反発に動くことになります。どこまで反発するかといえば、このチャートでは茶色線やRSI50%が目安になるでしょう。そこまで戻ってからもんで下がるか上がるかどうかです。なお、前回4時間足では急落したところで拾うことを考えていたので、事前にトレードプランが用意できていました。日足のゴールデンクロスがどうなるかというのは、日足基準で考えなければならないことで、それは今日が終わってロウソクの形がどうなったかで判断するべきでしょう。

急落が起こったときは、スイングトレードもチャンスですが、デイトレもまたチャンスです。1分足を見てみましょう。


これは急落後の1分足です。1分足基準でエントリーするとしたら、a地点からロングで入ります。そして、直近天底にフィボナッチを引いて、b地点まで上がっていくのを待ちたいのですが、たいてい急落したあとは、2番底をつけるような値動きになるので、aからロングで入った場合は、多少押されても粘ることです。このチャートは底値を割ってしまったときはロングは不利になります。そのときはロングは撤退しなければなりません。しかし、今は止まっていてピンク線を超えてきたのですから、まずは買いで入ってみたいチャートです。またフィボナッチを天底に引いてその線上をターゲットポイントにします。詳しいやり方はアドバンスド・ホーミングFXを参照にしてください。

想定した形で上がってきてb辺りまで来たときは、上の足を見てみましょう。そのときに5分足(進み方が遅いときは15分や30分足を見ましょう)を見ると、おそらく5分足のピンク線が遅れて垂れ下がってきて、上値を抑えているはずです。なので、bまで上がってくると今度は5分足の影響で下がり始めます。よって、短期トレードとしてはまずはリバウンドの第一段階で利食いしておくこと。そして次は5分足を見て、上がりのタイミングをとらえることです。

なお、このチャート売りはどうなのかというと、a前に売るのはスキャルなら悪くはないのですが、aでピンク線の上に乗った瞬間に売りは撤退すべきです。次に売りで入るポイントとしてはbなのですが、ここまで戻すと波状でまた買いがくるので、下がったらすぐ利食いが無難ですし、再上昇してきたらすぐに逃げることです。

こうして上がり下がりの応酬が繰り返されていくと、いわゆるエリオット波動型の山の形を描きながら段階的に上がっていくチャートが出現します。詳しくは相場観マスターブックに急落時のトレード法といしてまとめてあるので、持っているかたは見直してみて参考にしてください。


1分足が回復していった場合は、次は5分足を見ます。1分足上でリバウンドが起こっても、5分足のピンク線が垂れ下がってきてaのポイントでは戻り売りがくるでしょう。しかし、また先ほどの1分足で見たように、ピンク線の上にロウソクが出てくると(b)、再上昇が始まります。つまり、1分足で起こった値動きと同じようなパターンが5分足で起こる。そしてその様子はアドバンスド・ホーミングFXのテクニカル設定にしておけば手に取るようにわかるということです。bからはロングで入り上がりを狙っていくのですが、5分足でもやはり2番底をつけるような動きがくるので、bから上がったら一旦利食いして、また2番底からロングを狙うなり、再上昇してから入るなりしましょう。ざっくりした考えでは、急落後の5分足ではRSIの70%まで戻ったりしたら、それは利食いのタイミングで、そこまで戻ったら短期的には売りを検討できるでしょう。

以上、暴落後の基本的な展開図です。一番やってはいけないのは、暴落したあとに突っ込んで売ることです。そのあとリバウンドが来て損切ができずにナンピンなどをやらかすと大損につながります。瞬間的に大きく下がった相場は、たいていすぐに戻しますから、RSIやピンクの線に注目してリバウンドを考えましょう。特にピンクの線から上にいってしまったら、それはつまりトレンドラインブレイクの状態でもあるので強いリバウンドがきるのです。

今回の急落は4時間足上で目立つものでしたか、つまり、どんな足でもこういう値動きはあるのです。月足でもこんなことがおこったら(リーマンショック時のようなチャート)、それは長期に渡ってリバウンドを取るチャンスになります。そういうときに高金利通貨を買っておくと、5年くらいスワップが入るみたいなことになるので、日ごろからこのような暴落チャート後の展開は意識しておきたいものです。

※14:18追記
リバウンド狙いで押されてしまったケースも解説します。それは2番底を付ける動きになるのでこのように対応します。

これは5分足です。aから買うのはOKです。ただこのケースは伸びずにピンク線を割り込んできたので、bで一旦手仕舞いします。さほどの損にはなりません。ピンク線から零れ落ちてしまうと、直近のサポート(c)まで急落します。なのでbからcまではごく短期ですが売りが望めます。cのサポートからは再び買いを狙ってもいいでしょう。cを割れたらすぐに切ります。cを割れるとさらに落ちる展開になるでその場合はドテンで売りですね。なのでサポート到達のこの段階で売りを検討するのなら、cのサポートを割れてからか、後述するeまで戻ってからです。

cではまず買って反発を狙いますが、より無難にいくのならば、再びピンク線に乗り直して、ゴールデンクロス形になってきたところ(d)で買います。ここまで戻すと、ダブルボトムのフォーメーションを描きやすく、だいたいフィボナッチを直近天底に引いて38%まで戻す展開になります。そこまで戻した所がeです。e後は再び売られやすいですが、下がってもまた買いがくるので三角持合いのような形になり、もんでからまた再上昇するかどうかになるでしょう。

※22:45分追記

結局上記のcポイントから割れてしまったため、ドテンで売りで追っていく展開になりました。売りを利食いしたあとは、また21時ごろからリバウンドが強くなり、また4時間足は安値のところまで下がったので、ここから再度反発を狙っていきます。そのやり方は上で解説した通りです。

戻りのターゲットはフィボナッチの38%やRSI50%。しかし、ここまで落ちてしまうと、戻ったところで、4時間足のピンク線にはまた叩かれるため、USD/JPYが110円から上には行きにくい展開にはなりました。109.50まで上がったところでは今度は110円を壁にして売りを検討していくことになります。ごちゃごちゃ書きすぎてしまったので、これで終了します。

※4月29日 2:40分追記

終了しようと思ったんですが、今日はちょっと特殊な日というか、100日に1度くらいの大変動になってきたので追記しておきます。

1時間足です。aの陽線確認後にリバウンドを狙うのはOKです。7割方戻していきやすいのですが、なかなか上がらずにピンク線を再度割れてしまったら、ここで売りは手仕舞い。また夕方と同様の局面になってドテン売りです。-2σ付近まで急落していきやすくなります。売る場合の損切ポイントはピンク線の上になります。急落したら利食いです。このように リバウンド狙いが失敗して滑り落ちたときは、それは波乱の相場になるのですが、そうなったらそうなったで売りに変えれば大きく取れます。こうなってきたらクロス円も全面的に売りになり、明日も大相場になりそうです。106円後半くらいで一旦は止まりそうかと考えているのですが、明日の状況によっては、100円まで一気に落ちてしまう展開も有り得なくはありません。今日は買ってみたあとで異様に売りが強かったので、明日は要注意だと思います。

※チャート設定はアドバンスドホーミングFXに基きます。
(当ブログで紹介しているボリンジャーバンド等はこの教材独自の設定なのでご注意ください)


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| - | - | 12:59 | category: テクニカル解説 |
# テクニカル解説006 ゴールデンクロスの急変動を見抜いたアプローチ
この記事を書いているのは4月27日の深夜1時です。USD/JPY相場を中心に上がりが強くなってきたので、USD/JPYの日足でゴールデンクロスについて解説します。



先週末の金曜日にUSD/JPYの日足は大陽線が出ました。ピンク色のMAがこれによって釣り針の形になって、上を向き始めています。月曜日から今日の夕方くらいまでは調整による売りが強かったのですが、2時間くらい前から強い買いが入っており、今日の日足は陽線に変わりました。この時点で売りはかなり不利になったので撤退しなければなりません。と、同時にドテンして買いで入るタイミングでもあります。書き足したピンクと茶色の線は、私がこの後のMAの形を予測したものです。

このように短期のMAが下落に耐えて上を向き始め、そして下がっていた長期のMAの角度が緩やかになり水平になってきたら「ゴールデンクロス」を意識したトレードに切り替えましょう。これはテクニカル解説004で触れたZフォーメーションの一歩手前の段階でもあるのですが、相場というのはゴールデンクロスする瞬間に一気に動き出します。どこまで動くかといえば、ボリンジャーバンド+2σや、RSI70%までグングン伸びていきやすいものです。また、特に週末や月末などが近づくにつれて、一方方向に進む速度は速くなっていくものです。

従って現状からはピンク線をサポートラインにしてロングで入り、+2σタッチまで狙うという戦略が、USD/JPYの日足では成り立ちます。日足では「アドバンスドホーミングFX」でいうところの、手法B法になります。このゴールデンクロス時になぜ急激に相場が動くかといえば、売り派が一斉に売るのを諦めるからです(手仕舞いする)。よって買い戻されてショートカバーが発生。様子を見ていた人は上がるから、ロングで飛び乗り急騰します。それはレミングの群れが海に飛び込むがごとく、一種のパニックのようなものになります。そういうときは決してムキになって売らないこと。売りたいのなら週が変わったり月がかわったあとで落ち着いてから売ればいいのです(それが手法Bリバーサル法)

・ゴールデンクロスする瞬間は急変動に注意すること。
・ポジションが逆方向に進み出したらすぐに切ってドテンすること。
・決してナンピンで耐えようとはしないこと。


以上に注意しましょう。もちろん、現状から絶対に上がるわけでもありませんよ。ロングでいくのなら、図のピンク線のMAがサポートですから、そこを割ったらロングは手仕舞いです。日足で解説していますがすべての足で考え方は同様です。

※4月27日 12時30分追記


昨日のニューヨーク前半は買いが強かったのですが、朝方から勢いが寸断されやや売られてきました。日足基準のトレードとしては書いたようにピンク線が支持する限りロング側はまだ粘ってもいいのですが、ひとつ下のスケールで頭が重くなってきたら、高値からの買いは逃げておき、また食い込むように下に落ちてから買い直しがベターでしょう。4時間足としてはピンク線がやはり買いの根拠にはなっているので、割れてきたら、茶色線やRSI50%の接点からの買い直しを検討します。あるいはこのまま粘って再び4時間足のピンク線に支持されたり、RSIが上向きになってから買いです。今夜はFOMCですからそこでの急変動に要注意でしょう。


※チャート設定はアドバンスドホーミングFXに基きます。
(当ブログで紹介しているボリンジャーバンド等はこの教材独自の設定なのでご注意ください)


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| - | - | 01:09 | category: テクニカル解説 |
# FX上達のヒント 麻雀の攻略法からFXの攻略法を考える
前にした麻雀の話の続きです。


●継続的に麻雀で勝つにはどうすればいいか?

麻雀は4人で行うゲームで、各自2万5千点を持ってスタートします。
東風戦が終わるか、途中で誰かが0点になったらそこで終了です。
普通のルールでは 3万点が損益分岐点になっていて、
それ以上の点数であれば好成績です。

基本的には1位になった人が勝ちなのですが、
賭けの麻雀にはたいていウマという着順ボーナスが付くので、
3万点以上でプラスの2位になれれば実質的には勝ちといえるでしょう。

また、全員の点棒を集めると10万点なので、
5万点集めれば過半数になるので必ず勝てます。
4万点集めれば80%の確率でトップになります。2位以上は堅いでしょう。

だいたい1位になるには4万点、2位になるには3万点が必要。

つまり、コンスタントに3万点以上稼げれば、
それだけで十分強いプレイヤーといえます。

と、考えるとスタートの2万5千点から、5千点以上上積みできればいいのですよね。



●役作りはそこそこにしてスピード優先で勝負する

麻雀は4人がヨーイドンで、役作りをスタートします。

しかし、全員が平等でスタートできるわけではありません。
運による配牌の優劣があります。

良い配牌だったら、なるべく高い手を作っていくべきでしょう。

逆に悪い配牌だったら、見切ることは必要でしょう。
おた風のみや喰いタンなど、簡単に作れる安い手でさっと上がるのが賢明です。
自分が不利なときは、大勝に執着してはなりません。

ただ、配牌が良い時というのは、
FXに例えれば、簡単なトレンド相場に遭遇するようなものです。

そういうときは、なるべく高い手を作らなければダメでしょう。
せっかくいい配牌なのに、役作りよりも早さ優先で、
リーチもかけずにダマで安い手を上がるなんていうのは、
FXで例えると、ビビッてすぐ利食いしてしまうようなものです。

利が望めるようなときは、なるべく伸ばしていかないと、
相手に振り込んでしまったときに、あっという間にマイナスになってしまいます。
だから、麻雀もFXも稼げるときには、しっかりと稼がなければなりません。

しかし、

ここが超肝心なことなのですが、
強欲すぎるのはダメなのですね。


麻雀はハン(役の点数)が重なるにつれて点数が上がっていきますが、
その役作りの上限は、通常マンガン(親12000点 子8000点)や、
ハネマン(親18000点 子12000点)程度で十分なのです。
逆にいうとそれ以上の倍満や役満なんて、勝つために必要ではないのです。
冒頭で書いたように5000点程度上積みできればいいのですから、
度が過ぎた高得点狙いは、腹八分目でいいのにカロリーを多く取り過ぎて、
不要な贅肉になるようなものです。

初心者の場合は何が何でも高い役を作ろうとして、
とにかく役を重ねて、美しい手を作りたくなります。
時には華麗な役満を狙って、相手を無視してまで強欲な手作りをします。
それをやると、まず他の人が上がって終わりでしょう。

また、現代麻雀だと赤色のドラ牌が2枚ほど追加されていますから、
喰いタン×ドラ2の3ハンでも親なら5800点くらいになるので、
役を作るよりも、ドラを大切にして3ハンくらいで上がればいいのです。
3ハン程度の約を2回上がって、あと振り込まなければ2位は望めます。


FXもまた、十分な利益を得たら利食いすべきでしょう。

たとえば5分足基軸のトレードで20pipsも取れば、
麻雀ならマンガンやハネマンに相当するでしょう。

でも、そこで利食いができずに100pips狙おうというのは、
麻雀だと常時、倍満や役満狙いの馬鹿げたやり方になるというわけです。
そんなのは勝ち続けるためには不要であるどころか、必ず負ける方法になります。


麻雀なら3ハン狙いを基本戦術にしておき、
そこから配牌が良くて点数を伸ばせることが望めるにしても、、
まあハネマンまでで十分でしょう。

FXのデイトレでいえば、常時10pips〜20pips狙いの戦術にしておき、
そこからトレンド相場に乗れたとしても、
狙うpipsはその倍ぐらいまでにしておくべきなのです。

つまり、麻雀というのは、
点数を上げようとするほど、役作りの時間がかかり、結果的に上がれる確率が低くなる。
反対に点数を押さえるほど、役作りの時間が短縮し、結果的に上がれる確率は高くなる。


というジレンマをかかえており、それがゲームを面白くしているのです。
それはトレードとかなり似たものがあります。

このような両極端のジレンマを抱えたゲームでトータルで勝つための攻略法は、
どちらか極端にはなってはいけないということです。
その中間点を目指したバランスの良い戦術を取ることが大事なのです。


麻雀においてもFXにおいても、それは前述したとおりです。
そこそこのスピードとそこそこの点数を目指していけばいいのです。



●麻雀に勝つためには、押し引きの判断が必要

麻雀は攻めだけでは勝てません。守りもできなければダメです。
手役を作っていくときも、守りのことは常時考えておかなければダメでしょう。

序盤から相手の捨て牌を見て警戒しておく必要もあるし、
役作りでは相手がリーチをかけたときにしのぐために
「北」とか通りやすい安牌を予め少し用意しておくのも麻雀のリスク管理になります。

相手がリーチをかけたり、2回くらい鳴いてテンパイしたような気配を察知したら、
自分の手牌と相談して、攻めるか、降りるかを判断しなければなりません。

守備においては3種類の対応法があります。

・全ツッパリ(相手を無視して自分の手役作りを最優先。完全な攻めスタイル)
・回し打ち(振り込まないように打ちながらも、上がりを諦めない。攻守兼備スタイル)
・ベタ降り(自分の手を崩して、振り込まないように安全牌を切る。完全な守備スタイル)


というように、相手が上がりそうになったら、
自分の対応もそれに併せなければならないわけです。

麻雀は相手を無視して、勝ち続けることは不可能だということです。
そこはFXもそうですよね。相場を無視して勝ち続けることは不可能です。

初心者は自分の手役だけしか見ていないので、全ツッパリをやりがちでしょう。
相手なんて関係なく、自分の都合だけを優先して、
自己中に自分の上がりを目指してしまいます。

全ツッパリ自体は悪いというわけでもありません。
麻雀は、勝負するときは勝負しないと勝てないですから、
自分も上がりを見込める手であるのならば、時には全ツッパリは必要です。

ただ、自分の手が平和のみの1ハンぐらいで、
相手の捨て牌が明らかに清一色(6ハン)狙いであるのならば、
全ツッパリするのは、それはまったくリスクとリターンが釣り合っていません。
自分がリスクを冒すのなら、それ相応の見返りは必要です。

反対に相手がおた風(1ハン)をポンしていて、
捨て牌をみてもドラやホンイツなどが絡んでなさそうであれば、
それは安い手が濃厚ですから、
そういうときは自分の手を崩してベタオリするのは臆病すぎます。
むしろ全ツッパリで攻めるべきでしょう。

このように相手に併せて、強く出るかそれとも引くか、それができなければなりません。
まるで水のように変幻自在に柔軟に対応する、それが麻雀で勝つための極意です。


FXでも、毎回全部勝とうという人がいますよね。
毎回、ハイレバレッジで、相場がどうなろうと全ツッパリ。
自分が気持ちよく勝ちたいがために、常に相場を無視した自己中な大勝を狙っている。

こういう人は、絶対に降りない、つまり損切はしない。
これは時には大きく勝てますが、時には大きく負けるでしょう。
そして、そのスタイルは長くやっていればトータルで確実に大負けします。

FXでも全ツッパリしてもいい場面はあります。
強いトレンド相場に遭遇したら、全ツッパリで勝負してもいいでしょう。

しかし、よくわからないレンジや乱高下の相場で、
ハイレバレッジで全ツッパリすると、まず痛い目に遭います。
それは先に述べたように、リスクとリターンが釣り合っていないからです。
乱高下で勝負したところで、リスクに見合ったリターンは稼げません。
全ツッパリは、ローリスクでハイリターンを見込めるトレンド相場でやるべきです。

また、反対になんでもかんでも、臆病に損切するというのもよくないのです。
まだ自分のポジションが完全に死んでいない、復活の目があるようなときは粘りましょう。

たとえば上昇トレンドで落ち込んできてしまったが、
またジワジワと盛り返してきたようなときは、あっさりロングを手放すべきではないです。
自分に風が吹きはじめたのならば、もう少し粘りましょう。

麻雀でも状況が少し悪くなったら何がなんでもベタ降りだと、
それは点数を稼げないわけですから、いつまでたっても勝てません。
FXでたとえるのならば損切貧乏のような状態になります。


このように麻雀で勝つためには、
現在の順位や残りのゲーム数、相手の手役が高いかどうか、
そして自分はリスクを冒してまで勝負する手か?
それを考えて常に状況選択(押し引き)をしていくということです。

相手がリーチしてきたら、まずは回し打ちなどで振り込まないようにする。
状況が変わったら、守備をしっかりやる。
FXも風向きが怪しくなったら、さっさと手仕舞いしたり損切をする。
損失はできるだけ抑える。それが基本スタイルです。

そうこうしているうちに必ず自分に風が吹くときがきます。

麻雀なら手配がよかったり、ツモが良かったり、相手の手配が悪かったりで
自分が7割方上がれるような状況が東風戦で2回程度はくるものです。

そういうときは大胆に勝負に出ましょう。
こちら側がかなり優位になったら、押していく。それこそ全ツッパリすべきです。

FXも簡単なトレンド相場相場というのは、
5分足でデイトレードしていれば一日に数回は訪れます。
そういうときに利を伸ばして、いつもより「少し」大きく勝てばいいのです。


以上、簡単ではありますが、麻雀で勝つための心得をまとめてみました。
FXと共通点があることはお分かり頂けたと思います。

要は上がりが実現しやすい範囲で役を作り(FXなら実現可能な利食い目標を設定し)、
そして場の状況によって、押し引きの判断をしっかりとやることです。



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| - | - | 14:36 | category: FX上達のヒント(コラム) |
# FX上達のヒント 相場に対して妙な「こだわり」を持ってはならない
この前のメルマガで書いた、現象学とは物事の本質を見つけるための方法です。
物事の本質とは、大多数の人がうなづけることです。

現象学は「ニュートラル」の視点です。
これの真逆にあるのが「こだわり」の視点です。

現象学者は、いついかなるときも自らの「こだわり」を捨て、
広い視野で、ニュートラルの立場で物事を見ることができなければなりません。


人間は、誰でも「こだわり」を持っています。
「こだわり」は、その人の個性でもありますが、度が過ぎると、害になるものです。

「こだわり」の良い点は、スペシャリスト的、芸術的な視点を持てることです。

他人が軽視したり無視したりするものに徹底的にこだわる。
そしてそこから新たな価値観を創造することができる。

「こだわり」は時として、新たな視点を生み出します。

たとえば芸術家は他人が見向きもしないものにこだわります。
みんなが無視をする路上の石の絵ばかりを書き、
石の美しさをみんなに伝えようとするように。

自分の情熱あふれる「こだわり」が、他人の心を揺さぶるほどのものであれば、
それが功を奏すこともあるでしょう。

ただし、他人の共感を呼べない「こだわり」というのは、
単なる自己満足に過ぎません。それは何の益にもならないのです。


「こだわり」の悪い点は、独りよがりになることです

周りの意見に協調せず、自分だけの「こだわり」をひたすら押し通す。
その「こだわり」を相手に押し付ければ、うとまれるだけです。

それは誰にでもあることですが、
強度になるに従って、社会生活ができなくなってきます。

アスペルガー症候群(いまはこの症名はなくなりましたが)は、
まさに自分だけにしか理解できない「こだわり」を周囲に押し通します。

たとえばの話ですが、
「焼きそばは、絶対に箸で食べなければいけない」という妙な「こだわり」があり、
それを守れない人はどうかしていると心底思う。

焼きそばは、フォークで食べてもいいだろうといっても、
「いやそれは絶対に間違いだ! そんなことはない! あなたが間違っている!」

と徹底的に反論するのです。滑稽かもしれませんが、
当人にとってその「こだわり」は命をかけるほど真剣なことなのです。

他人が共感できない「こだわり」を持てば持つほど、他人は遠ざかっていきます。
うまく他人とかかわることができなくなるのは当たり前です。

良い方向に進めば、孤高な芸術家に見られるかもしれませんが、
悪い方向に進めば、他人に理解されず、ちょっと変わった人だと敬遠される。
人間は他人から承認されないと気分が悪くなるものだから、
そうなると当人はうつ病などの心身症に陥ってしまうでしょう。

このように「〇〇は絶対に〇〇しなければならない、○○であるべきだ」
というような妙な「こだわり」を持っている人は少なくありません。

私にだってそれはあります。
自分にも焼きそばは箸で食べるものだろうという「こだわり」はあります。
しかも、なぜか割り箸でないと気持ち悪いと感じるわけです。
でも、調べてみたらいまどきフォークで食べる人は多いし、外国人は箸で食べません。
となれば、ただの独りよがりの妙な「こだわり」です。

誰でも、程度の差こそあれ、生い立ちから作られてきた、
根拠の乏しい無意識上の好き嫌いの「こだわり」はあるし、
自分だけが理解できるマイルールを持っているものです。

そのマイルールが皆の共感を呼び覚まし、
新たな価値観をもたらすものであれば、それは良いことでしょう。
それができるのが芸術家であり、発明家です。

ですが、たいていはそんなことにはなりません。
単なる独りよがりであり、独り相撲になることが、ほとんどです。


現象学は、この益のない妙な「こだわり」をほぐすためのものです。
「こだわり」によって極端に傾いた心の天秤を、
ニュートラルの位置に戻すための方法です。


ニュートラルの位置とは、みんながそう思う普遍的な妥結点です。
みんなの気持ちを考えることで、自分の心をニュートラルに戻すのです。
ちなみにアスペルガー症候群の療育にも使われる、
認知行動療法もそうで、傾いた心をニュートラルに戻す現象学的な方法です。



我々トレーダーも、妙な「こだわり」を毎日持っていることでしょう。

「このチャートは絶対に上がるチャートだ!」
「売るやつが馬鹿なのだ!」

と妙な「こだわり」を持ち、反対に進んでいけば、

「間違っているのは自分ではない!」
「なんで自分を痛めつけるのだ!」
「相場がおかしいのだ!」

と他人のせいにする。

これはお金がかかれば良くあることで、
私だって、動かすお金の限度が超えるとこうなります。

そんなときは、

これが絶対に上がるチャートだなんて、本当にそういえるのか?
それは独りよがりではないのか?
他のトレーダーの立場を考えてみたのか?

とひたすら現象学的に考えてみるのです。


勝てるトレーダーには、こだわりなんてものはありません

「上に進むと思ったら、下がるんだ。じゃあ売ろうか」

と彼らはあっさりと相場の流れ方向についていきます。
相場で妙な「こだわり」を持ち続けていると致命傷になることを知っているからです。

相場では「こだわり」はきれいさっぱり捨て去り、
常にニュートラルな視点に立って、トレードができるように心掛けたいものです。
この前の現象学のメルマガがそのヒントになって頂けたら幸いです。


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| - | - | 13:19 | category: FX上達のヒント(コラム) |
# FX意識改革118 現象学的トレード思考 その4
前回に引き続き、哲学の現象学を応用した相場の見方を解説します。


それは以下の順序で行います。


1 先入観を排除して現在の相場を観察する

2 現在の相場の特徴=本質を抽出する

3 現在の相場にいる人たちの立場を考えて、
その妥結点を引き出し、相場が上がるか下がるかを判定する



手順1は「チャートを見る前の心構え」の段階。

自分にかかった欲の眼鏡を取り除き、
中立的な視点で相場を見る準備をすること。


手順2は「チャートの現在の動向を判定する」段階。

相場がトレンドなのか、レンジなのか、
それとも乱高下なのかを中立的な視点で見て判定する段階。

そして、手順3は「相場がこれからどう動いていくかを予測する」段階です。
手順1は「事前準備」、手順2は「現状把握」、手順3は「未来予測」となりますね。



●相場を予測することは可能である


一般的には「相場はどう動くかはわからない」と、よくいいますが、
実際に、相場で勝つには相場がどう動くかを予測できていなければなりません。

そう、どんな手法であれ、結局はトレーダー(人もコンピューターも)
相場の動きを予測できていなければ、勝てるわけがないのです。

相場をランダムウォークだと思っている方は、そんなことができるのかとお思いでしょう?
あるいは予測ができれば誰でも億万長者じゃないか、と考えている方もいるかもしれません。


しかし、実際に相場の予測はできるのです。
ただ、それはゼロかイチかではないということです。



「相場はどう動くかわからない」

「相場の未来は予測できる」



この2つは正反対の意見ですが、実はどちらも正しいのです。
正確ではないのです。正確には、



「相場はどう動くかは [完全] にはわからない」

「相場の未来は [ある程度] 予測できる」




という補語が付きます。

トレーダーは神様ではないのですから、相場がどう動くかは「完全」にはわかりません。
でも、直近の動向やトレード経験などから、「ある程度」はわかります。

漁師が天気予報を見なくても、湿気や雲の形や風向きから、
今後の天候をある程度予測できるようになるのと似たものです。
ちなみに天気を読む技は「観天望気」と呼ばれ、相場格言と似た先人の知識です。

相場も「ある程度」は予測できます。
そして、その精度を少しずつ上げていけばいいのですね。


「相場の未来を [60%] は予測できる」


となれば、100回トレードすれば60勝40敗となり、
トータルで勝てるようになってくるのです。


では、予測力を上げるにはどうすればいいか?
それには、いろいろな方法があります。

トレード経験を積んでいけば、自然に予測力は上がっていくでしょう。
テクニカルを使っても、予測力を上げることはできます。
これから話す現象学的思考を使うことでも、やはり予測力は上がります。


これはゲームのように考えていただければいいと思います。

RPGゲームでは、アイテムを装備すると
攻撃力などのパラメーターが上がりますよね。

トレーダーのパラメーターのひとつに「予測力」というのがあって、
それは経験やアイテムによって0%から上昇していくのです。

・1年間相場を経験する度に、予測力が10%上がる
・テクニカルを「装備」すれば、予測力が15%上がる
・現象学的思考を「装備」すれば、予測力が20%上がる

というような感じで、装備(知識武装)をしていって、トータルの予測力を底上げいく。
それが50%を超えてくると、自然と勝てるようになってくるというわけです。

私はメルマガやブログや教材を通じて、
この予測力を1%でも上げる術を解説しているわけです。

今回の現象学を使った知識武装は、けっこう予測力の上げ幅はデカイです。
これは価値の高い装備(知識武装)といえるでしょう。




●現象学とは、他人の立場と気持ちを考えること


改めて、現象学とは、
中立的な立場で物事を見る方法、言い換えれば民主主義的な方法なのです。

ここまでは中立的な視点で、自分の内面の歪んだ先入観や感情を排除して、
物事を正当に客観的に見ることについて話してきましたね。

その考えを今回は膨らませていきましょう。

今までの話は、自分の内面の話でした。
自分の考えが中立的であるかどうかを見抜くための方法です。

今度は、自分の外、つまり他人がどう思っているのか?を考えていきます。

いろいろな人の立場で物事を考え、
そして他者の立場の意見を統計的な思考法でまとめて、その代表意見を考えるのです。



以前に「美人」の本質を現象学のテクニックで取り出しましたね。

美人というのは、人によって定義が違います。

中には太っていることを美人の定義にするマニアックな人もいるかもしれませんが、
「美人を構成する要素とは何か?」を100人に聞いて統計的にアンケートを取っていけば、
端正な顔立ちで胸が大きく、痩せていて、足が長いといった意見が大半を占めるはずです。

現象学を志す者(それを現象学者といいます)は、
いろいろな人の視点・立場に立って物事を考えられるようにならなければいけません。

たとえば政治思想がトランプを支持する人であっても、
サンダースを支持する人の気持ちになって考えることもできる。
自分の主義主張はとりあえず置いておいて、感情を排除して常にニュートラルな視点で、
それぞれの立場の意見を理解することができる。
これができるのが現象学者です。


さて、相場においても、これは非常に大事なことなのですね。

トレードというと、自分が儲けるために他人を蹴落とす
冷酷なマネーゲームだと思っている人が多いでしょう。

これも相場の逆説の面白いところなのですが、
相手のことを考えられない、自分だけ良ければいいという
自己中なトレーダーは、勝ちにくいのです。

相場においても、他人、つまり他のトレーダーのことを、
常に考えなければならないからです。

私がここでいいたいのは、
どこぞのヘッジファンドだとか実需勢力のことを考えるのではなく、
「ポジションごとの他のトレーダーの心理的な立場」を考えるということです。




●現象学的に他人の立場を考えて、相場の未来を予測しよう


トレーダーの思想は千差万別ですが、
相場における「トレーダーの立場」は、原則3つしかありません。

それは、

今、買っている人
今、売っている人
今、様子を見ている人


この3つです。
そして、それぞれの立場に立って物事を考えていけば、
これから相場がどう動くのかが見えてきます。

では、それを問題形式で説明しましょう。


<問題1>

USD/JPYの日足は下降トレンドが続いている。
110円を明確に割り込んでしまって109.50になった。
日足としてのサポートラインは107円とする。

日足基準でトレードをしている
以下のそれぞれの立場の人たちが、どう判断するかを述べよ。

今(109.50より上で)買っている人は、平均的にどうするか?
今(109.50より上で)売っている人は、平均的にどうするか?
今 ポジションを持たずに様子を見ている人は、平均的にどうするか?

そしてこの結果から、相場が今後どう動くか簡潔に述べよ。


<回答1>

今は110円を割り込んで109.50になっていて、さらに下がりそうな気配。
サポートラインの107円まで下がろうとしているわけですよね。

このとき買っている人、売っている人、様子を見ている人が
それぞれ100人ずついるとしましょう。

まず109.50から上で買っている人たちは、どんどん損が膨らむからそれは恐怖です。
戻って来てほしいのはやまやまですが、このまま下がり続けたら偉いことです。
チャートを見ると、明確にサポートラインを引けるのは107円辺りで、
まだまだ下がりそうなことがわかりました。

であれば、損失を避けるために損切するのが大半でしょうし、
ほっておけばロスカットで自動的に損切られてしまう人も増えるでしょう。

100人中30人くらいはポジションと心中を決め込んでいるかもしれませんが、
残りの70人はそこまで持たずにさっさと損切して、損失を防ぐと思います。

なので、買っている人は、平均的に「損切をする」が答えです。

買っている人が損切をするということは、
それは買いポジションを売るわけですから、売りが強くなります。
さらに下がれば、さらに損切する人は増えるでしょう。

次に売っている人たちは、どんどん利益が増えています。
どこまで落ちそうかと考えると107円がサポートラインになっていました。

そこまでいかずに利食いする人たちもいますが、
どんどん落ちている状態なら、急いで利食いすることもありません。

なので売っている人は、平均的に「サポートラインの107円まで売り続ける」が答えです。
売っている人がホールドで売り続けるのだから、売りは強いままです。

最後に様子を見ている人たちは、相場が下がり出したので、
それは売ってくるでしょう。様子を見続ける人や買う人もいるでしょうが、
サポートラインまではまだ間があるし、
下降トレンド相場で今下がっているのだから、売る人のほうが多いはずです。

なので様子を見ている人は、平均的に「売りポジションを建てる」が答えです。

ここまでの答えを整理すると、

買っている人 「買いポジションを損切する」
売っている人 「そのまま107円まで売り続ける」
様子を見ている人「新規で売りポジションを建てる」


となります。

さて、この結果をさらにトータルして考えていくことで、
相場がどう動くかがわかります。

買っている人は、損切をする。つまり売ることになりますね。
売っている人は、まだ売ったままです。
様子を見ている人は、新たに売りを建てました。

つまり、この3者はみんな売っているのだから、
相場はまだまだ下がるといえるでしょう。


このように現象学的に全員の立場を考えたことによって、
これからどうなるかの予測が建てられたことになります。

ちなみに現在下降トレンドであることと、107円がサポートラインであるというのが、
上記の考えの根拠にはなっていますね。

この前提が間違っていると、違う答えになるので注意しましょう。

これらの根拠を明確に見抜くことについては、前回のメルマガで話しました。
民主主義的に大部分の人が「107円がサポートラインだな」と思う場所が、
実際のサポートラインになるわけです。
売買の根拠になるラインを現象学のテクニックで事前に見つけておく必要はあります。


考え方のコツがわかったことで、それでは続けて問いましょう。


<問題2>

USD/JPYがサポートラインの107円まで下がってきた場面。
以下の立場の人たちが、どう判断するかを述べよ。


今(107円より上で)買っている人は、平均的にどうするか?
今(107円より上で)売っている人は、平均的にどうするか?
今、様子を見ている人は、平均的にどうするか?

また、この結果から、相場がどう動くか簡潔に述べよ。


<回答2>

今度は問題1の状況が進んで、サポートラインまで下がってきた場面です。

下降トレンドが明確なサポートラインまで進んだら、
そこで利食いをする人もいれば、新たに買いで参戦する人もいるはずです。

まず今買っている人の立場と心理を考えましょう。
買っている人というのは、ここまでの下落をしぶとく耐えてきた人です。
サポートラインまで落ちたのだから、ここからは反発するだろうと考えて、
この段階に至っては損切する人は少ないはずです。

よって買っている人は「買いを持ち続ける」が答えです。

売っている人というのは、今含み益です。
そして、サポートラインに到達したのだから、反発されては利益が減ります。
だから、多くの人は利食いをするでしょう。

よって売っている人は「利食いをする」が答えです。

様子を見ている人は、サポートラインまで来たわけだから、
今度はリバウンド狙いで買ってくるでしょう。
よって様子を見ている人は「買いポジションを建てる」が答えです。


ここまでの答えをまとめると、

買っている人 「買いを持ち続ける」
売っている人 「利食いする」
様子を見ている人「買いポジションを建てる」


となります。

買っている人は、買いを持ち続ける。
売っている人は利食いする、これはつまり売りを買い戻すということで、買いになる。
様子を見ている人は、買う。

3者の立場がみんな買うわけなので、
答えは「大きなリバウンドが起こる」となります。


どこまでリバウンドが起こるかというのも、
このように現象学的に考えていけばわかってきます。



上記2つの問題は比較的簡単な場面です。相場には難しい場面もありますね。
例えば、こういう状況です。


<問題3>

ついさっきまで109.00円で、107円がサポートラインであったが、
雇用統計が良く吹き上がって、瞬間的に110円になった。

以下の立場の人たちが、どう判断するかを述べよ。


今(110円より上で)買っている人は、平均的にどうするか?
今(110円より下で)売っている人は、平均的にどうするか?
今、様子を見ている人は、平均的にどうするか?

また、この結果から、相場がどう動くか簡潔に述べよ。


<回答3>

110円より上で買っていた人は、
雇用統計までズルズル下がって苦しい思いをしていました。
そんな心理の最中いきなり吹き上がったので、
これは助かったと上がったところで手仕舞いするでしょう。
俗にいう「やれやれ売り」です。
買いポジションを手仕舞うのだから、売りになります。

109円辺りで売っている人は、これは突然流れが変わったので、
急いで売りポジションを損切するでしょう。つまり買い戻しです。
その結果、瞬間的に吹き上がったわけですが、
前述のように110円までくると、そこから上で買っている人たちが、
大勢手仕舞いするから勢いは鈍化するでしょう。

様子を見ている人は、こんな乱高下は怖くて入れません。
雇用統計発表直後に急いで買う人も一定数はいるでしょうが
大半は乱高下が落ち着いたあとの方向性を見極めようと思っているはずです。

答えをまとめると、

買っている人 「買いポジションを手仕舞いする」
売っている人 「損切する」
様子を見ている人「引き続き様子を見る」



これからどう動くかは、

「急騰後は落ち着いてきて、レンジを形成する」となるでしょうね。




・・・とまあ、このように現在の相場の状況に併せて、
買っている人、売っている人、様子を見ている人の3者の考えを想定していきます。

デイトレーダーは、常にこの問題を頭に浮かべておいて、
買い、売り、様子を見ている、この立場それぞれの人が、
まさに今、何を考えて、どう動こうとしているのか?
そして、状況が変わったら、彼らはどう動くのか?
それを常に考えながらトレードをすることが大事なのです。

これが私が提唱する「現象学的トレード方法」になります。


ざっくりいうと、他人がどう動くかを考えて、
では、自分はどうすれば優位なのかを戦略的に考えていく、
ということです。

また、本当に他者がそのように考えているのだろうか?
という疑問はあるかもしれませんね。

でも、我々トレーダーにはそれを検証するチャートというアイテムがあります。
チャートは、他者の選択の結果が統計的に描写された証拠データです。

自分の思考(予想)と、その結果(チャート)をつけあわせていくことで、
他者の立場と気持ちを読む精度は上がっていくでしょう。



ここまで4回にわたって、現象学を応用したトレード方法を解説してきました。
今回でひとまず終わりにいたします。

この現象学を応用した相場解説が、以前やっていた「千草明の相場観」や
このメルマガ冒頭の相場所感となります。

ちょっと文字だけのメルマガではなかなか解説が難しく、
すべて語り切れていないところもありました。

たとえばこの3者の立場による値動きの結果、
ダブルトップや三角持合いなどのチャートパターンが形成されます。
それを併せて理解するとさらに相場の動向が読めるのですが、
なかなかメルマガでは伝えきれない部分があります。
この方法は、いつかレポートと動画にまとめて発表したいと考えています。


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