トランプ相場で118円まで上がったUSD/JPYが、落ち着いてくれば110円を割り込んでいく流れは、年末ごろからPC版のメルマガにも書いていたように想定していました。4時間足の現在の展開も想定した形で、最近は中期のスパンで楽なトレードができていますし、今月は特に先週と今週は短期でも結構稼げそうな相場状態になっているでしょう。
値動きが大きくなってきたので、USD/JPYの日足から見てみましょう。
USD/JPY 日足
日足は長く続いていたレンジが下方向に崩れ出しています。いままでレンジだった部分にフィボナッチを引いて、161%の飛び出しを見て、そこをターゲットにしていくのが、私のやり方です。図の計り方で見れば109.40付近がターゲットになるでしょう。
110円は切が良い数字です。こういう切りが良い数字は、上のほうでロングポジションを持っている人は損切ラインに設定しています。反対に上から売っている人は利食いラインにしています。ノーポジションの人は、110円では買ってくるでしょう。というわけで、昨夜は110円を割り込む流れできたところで一旦反発しました。しばらくは110円ではそういう攻防が起こるでしょう。
しかし、110円前半でのウロウロ展開が長引くと、次第に人間心理も偏ってきます。粘ってロングを持っている人は「やはりだめだな」と撤退しはじめる(売る)、110円から買ってみた勢力も伸びないので降りる(売る)、というような行動に出ます。すると、突然ガクンと相場が下に崩れ始めるのです。すると多くの人が設定している110円のロスカットが執行され、109円前半まで一気に落ち込むでしょう。
さて、そうなったとき次の一手はどうするか? 将棋と同じように「こう動いたらああなる」というように先を読めばいいのです。素人はここで「これは暴落がくる!」なんて飛躍的に考えて突っ込んで売るでしょう。玄人は逆に、急落したときは買い場だと買ってきます。一旦は買ってみればいいのですね。一旦買ってみて1円でも上がってくれればもうそれで大きな勝ちです。買ってみて上がらなければ微益や微損で撤退すればいいのです。いちばんよくないのが「どんどん落ちるに違いない」とか、あるいは「どんどん上がるだろう」などと自分の都合よく考えて、ポジションを持ったまま放置することです。相場の機微に合わせてポジションの出し入れをする。それができなければトレーダーではないのです。
USD/JPY 4時間足
次に4時間足を見てみましょう。ここまでは簡単な下降トレンド相場です。これからも下がりそうだから、基本はaルートを考えます。ただ、現状から売るというのは、安値から売るという形で、さほどの優位性はありません。思惑通り下がったら、あまり欲張らずに利食いすべきでしょう。109円半ばくらいまで落ちたら利食いで引き上げることです。日足を見てもそのあたりでの一旦の反発は考えられます。
aルートが本線ですが、サブルートも考えておきましょう。それはbルートです。落ちずに突然ゴールデンクロスをして吹き上がる展開も十分にあるのです。これを想定していない人は「売ったら上がってしまった」とあたふたして損切できずに放置をしてしまいます。その時点でトレーダーではありません。トレーダーは「売ったら上がった」の前に、判断ポイントがあります。「売ったけれども、なかなか下がらなくなった。危なくなったので逃げよう」と考えるのがトレーダーです。相場の「機微」を察することができるのがトレーダーなのです。そうして売り手のトレーダーが逃げる=買い戻す=だから吹き上がる。というわけなのです。
しかし、吹き上がったところで基本のUSD/JPY売り路線はまだ変わりません。上がったところでは買いポジションを持ったまま苦しんでいる人たちが逃げる(売る)から、また下がってきます。よって、現状から売ってみて、思惑通りに下がったら109円半ばで利食い。なかなか下がらずに上がってきたら、逃げて、111円前半くらいから売り直す。この二段構えを想定してトレードするのが基本でしょう。
まとめると、USD/JPYは早かれ遅かれ110円を割り込む展開にはなると考えていますが、109円半ばくらいからは急反発に注意します。
※チャート設定はアドバンスドホーミングFXに基きます。
(当ブログで紹介しているボリンジャーバンド等はこの教材独自の設定なのでご注意ください