前回に続いて、架空のトレードスクールの講師による
トレードで勝つためにはどうすればいいのか?
その2回目のレッスンです。どうぞご参考にしてください。
生徒「先生、この前はためになるお話、ありがとうございました。
これから先生の元で一生懸命やりますので宜しくお願いします!」
講師「最初にちょっとお願いがあるのですが、『先生』とは呼ばないでください」
生徒「え、なぜでしょう?」
講師「よく私のことを気軽に師匠と呼ぶ方もいらっしゃいますが、
それは自分の頭を動かさずに『人を頼っている』ことの心理的な表れだからです。
『先生なら、師匠なら、どうにかしてくれる』『きっと助けてくれる』
そんな甘えを感じるのです。トレードとは、指示してくれる監督も
フォローしてくれるチームメイトもいない孤独な戦いです。
誰にも頼らず、自分ひとりで戦わなければいけないのです。
私もあなたも相場に入れば、対等な立場なのだから、師匠も弟子もありません
だから、私のことを先生とは呼ばないでほしいのです」
生徒「そうですか、じゃあそうします(ひねた人だなぁ)」
講師「それに師匠と弟子の関係といったら、もっとシビアなものですよ。
伝統芸能の世界では、弟子入りした人は師匠の家に泊まり込んで、
毎日雑巾がけや食事を作ることから始めます。
それを何年も続ける中で、やっと師匠が稽古をつけてくれるのです。
10年くらい修行して弟子が独り立ちするときも師匠に芸を教えてもらったのだから
フランチャイズビジネスのように
師匠に稼ぎの何パーセントかを渡すことが普通でしょう」
生徒「まあそうですよね。ラーメン屋の修行だって、
上下関係やお金の問題が大変だと聞きます」
講師「だから、本当に私に弟子入りするのであれば、授業料1千万円は頂きますよ。
そして、トレーダーとして独り立ちしたあとは、
のれん分けのようなものですから、
毎年稼ぎの1割はもらわないとまったく割があいませんね!」
生徒「えーそんなあ!!」
講師「・・・というようなお金と人間関係のしがらみは嫌ですよね。
だから私はそんなことは一切言いません。
あなたがいくら相場で儲けようとも、追加で成功報酬などは頂きません。
だから安心してください。
その代わり、あなたが相場で負けたとしても
私を師匠や先生と呼んで頼らないようにしてください。
投資の世界では勝てばだんまりで、
負けると必要以上に誰かを頼る方が多いのです。
私はノウハウを教えますが、そこから先のことはあなた自身の力なのですからね」
生徒「わかりました。ではお言葉に甘えて、ノウハウをしっかりと盗みます!
・・・でよろしいでしょうか?」
講師「はい、それでいいですよ。それくらいズル賢くないと相場では勝てません。
私はノウハウをシェアしていきますから、
盗めるところはどんどん盗んでください」
●レッスン2 「トレーダーの習性」
講師「では、改めてトレードで勝つためにどうすればいいか?
その話をしていきましょうか」
生徒「まずは為替の知識ですよね。国際情勢や各国の経済動向、
それに日々の指標も抑えておかなければならないですよね。
やることたくさんあるなぁ」
講師「いや、今はそれを考えなくていいです。
それはトレードで勝つ本質からは外れた努力です」
生徒「は? だって為替のトレードをするなら、どれも必須のことじゃありませんか?」
講師「これもよくある勘違いなのですが、
私たちは経済学者や証券会社の営業マンではないのです。
あくまでトレーダーなんですよ」
生徒「でも、FX業者は日々の経済ニュースを流していますし、
私たちはそれを見て為替を取引するものでしょう?」
講師「あれはね、証券会社やアナリストたちがやっている商売に過ぎません。
マスコミはニュースを売ることで商売をしているのです。
そんなニュース情報に価値はありません」
生徒「えっ!?」
講師「値動きがあったときは、みんなどうして動いたか気になるでしょう?
それでニュースサイトをみると、指標の結果が良かったので上がった、
なんていう説明があります。
逆に指標の結果が良かったにも関わらず下がったときは、
すでに織り込み済で買われていたので利益確定で売られた、
と解説されます。結局は、上がろうが下がろうが、
アナリストは後付けの解説でなんとでもいえるんですね」
生徒「ああ、それは同感です! 私からも言わせてください。
マスコミは年初に証券アナリストによる、
株式や為替相場の予想をやりますが、ほとんど当たりませんね。
去年の予想だって〇〇証券アナリストとか、
○○銀行ストラジストといった大層な肩書を持つ方々が、
年明けから日経平均2万数千円の強気相場だといいながら、
実際は夏場に1万5千円台まで落ちる場面もありましたからねえ。
5千円も予想と違う値動きになったのは、いくらなんでもひどすぎますよ。
それで、外れたときは予定されていた金融緩和されなかったからとか、
まさかトランプが当選するとは想定外だったとか、
それっぽい後付け解説ばかりでもうウンザリします!」
講師「そんなもんですよ。だいたい○○の影響で上がったとか、
下がったとかなんでそんなこと言えるのでしょうか?
それを正しく語るのならば、
いま売買したすべてのトレーダーにリアルタイムで
なぜあなたは今、買ったのか? 売ったのか?という
アンケートを取って、その回答を集計して、
客観的に分析する必要があると思いませんか?
それすらやらないで言っているのなら、
何の裏も取っていないコメントで、まったくの無責任というものです。
それに自分が『なんで値が大きく動いたんだ?』と疑問に思う自体、
ほとんどのトレーダーはなんで動いたのかわかってないってことでしょう?」
生徒「それは、私も大きく動いたときはパニックですよ。
なんで動いたかはわかりませんが、なぜ、動いたのかは知りたいです。
でも、その真実をトレードの当事者ではない
アナリストやマスコミが瞬時に知っているなんて、
神様でもなければできない芸当で、たしかにおかしなことですよね」
講師「そうなんです。なぜ上がったのかを解説すれば、
それは上がったから買った、下がったから売ったという
単純な事実でしかありません。結局は、参加者自体もわかっていないのです。
ただ、値が動き出したから連鎖反応的に売買しているだけなのですね」
生徒「でも、ニュースのほとんどが憶測で信用できないものだとしたら、
そもそもトレーダーは何を信じてトレードすればいいんですか?」
講師「良い質問ですね。相場の主人公は我々トレーダーです。
だから、相場に参加しているトレーダーたちの習性を信じて
トレードすればいいのです。
たとえば、タコを捕る漁師は壺を使ってタコを捕まえますよね。
それはタコが壺に入るという習性を知っている、
それを信じているからこそできることなのです。」
生徒「つまり、トレーダーは『トレーダーの習性』
なるものを利用して稼ぐってことですよね。
でも、トレーダーの習性って一体なんでしょうか?」
講師「それは損得勘定をすることですよ」
生徒「損得勘定・・・ですか?」
講師「あなたも損得勘定を考えてエントリーしていますよね。
ノーポジションのときは、安くなったら買おうとか、
高くなったら売ろうとか考えますよね。
エントリーしたあとは、ここまで下がったら損切りしなければダメだとか、
ここまで上がったら利食いをしようとか、考えるでしょう?」
生徒「まあそうですね、それは考えます」
講師「あなたが考えているのと同じことを、すべてのトレーダーは考えているんです。
相場の人間が考えることはみんな同じなんです。
『幸せとは何か?』みたいなテーマだったら、
人それぞれの価値観や意見があるでしょう。
でも、相場は『お金を稼ぐ』場所であって、
純粋にお金を稼ぎにくる人だけが参加しています。
だから、相場の参加者の価値観は同じなのですね。
さらにトレードは、様子を見る、買う、売る、
の3種類の単純なアクションしかありません。
参加者の目的が同じで、そのためにできる手段も3つしかないのだとしたら、
相場の動向はおのずと限定されてくると思いませんか?」
生徒「なるほど、そういわれると相場が読めるような気がしてきました。
でも、トレーダーたちの動向ってどうやれば確認できるのですか?」
講師「それはあなたも使っているチャートで確認するのです。
あれを単なる為替の値動きのグラフだと見ているとトレードを見誤ります」
生徒「え、違うのですか?」
講師「あれは、トレーダーたちの心理的な葛藤をグラフ化したものなんですよ。
様子を見ていた人がどこで買って、
そのあとどこで利食いして、どこで損切したか?
つまり相場の参加者の習性を詳細に記録したプロファイルというわけです」
生徒「ちょっとまだピンとこないのですが、何か本質めいたものを感じてきました。
相場の参加者のプロファイルを分析することが、
トレードで勝つ秘訣ということですね・・・?」
講師「そういうことになりますね。では次回はその分析方法を詳しく解説していきます」
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