この記事を書いているのは4月24日(火曜日)の10:40頃です。
先週ドル円はかなり粘ったことで、昨日からは上昇に転じる展開になりました。ただ、相場の状況としてはリスクオンでの吹き上がりではなく、ドルの独歩高です。通貨の強さで比べれば、1位ドル、2位円、3位その他 という関係になります。この状態ではEUR/USDやGBP/USDやAUD/USDなどのドルストレートは急落します。またユーロやポンドよりも円が強いわけですから、クロス円は下落します。唯一、ドルだけが円より強いので、ドル円だけは上がるということです。リスクオンの円安という単純な局面ではないですから注意しましょう。「円安」ではなく、「ドル高」です。
USD/JPY 週足
週足はピンク線の上で陽線が出る形になりました。下降中にピンク線を抜けてくると瞬間的にショートカバーがくるのですが、ショートカバーが来たところで、上の茶色線に当たるので、また頭を叩かれる展開にはなりやすいです。ただ、ピンク線が上向いてきても落ちないと、茶色線を上に抜いて急騰する展開も10回に2回くらいはありますから、売りで決めつけるのも危ないチャートです。週足で解説していますが、こういうチャート日々の5分足でも良く出現しますから、注意しておきましょう。
この状態からの仕掛けどころとしては、第一に様子を見たほうがいいです。レンジが崩れたところで乱高下している場面ですから、簡単な局面はありません。それでもトレードをするのなら、茶色線やRSI50%の壁を意識しての売りですが、週足規模で反発が入っていると、ロウソク2、3本は高値張り付きのまま続く可能性は大きいでしょう。ですから、デイトレ感覚で売りを試すのはNGです。ずっと高値で持たされることになります。週足として再度売りたければ、また雇用統計が終わって来月半ば以降狙いというところでしょうか。一方、買うのはどうかというと、買うのは遅いですし、数か月持ちたいのならばまだ買える状況にはないでしょう。むしろ何かの拍子で急落したところで瞬間的なリバウンドを狙うぐらいで待った方がいいでしょう。
USD/JPY 日足
日足はずっと赤い抵抗線に頭を押さえられていましたが、その高値付近で10日も粘られています。こうなると多くの人は「落ちなくなったな」と感じるわけで、「高値更新しそうだ」と思うようになります。その思いが強くなってくると、皆が買い側に心変わりをして急騰する展開になるのです。aで抵抗線をブレイクしたあとはしばらくは高値張り付きが続くでしょう。ただ、日足もRSI70%に近づいていて、今から買っても長い間さほど上がらずに停滞する展開になってしまうでしょう。とはいえ、現状から売り狙いも良くありません。図のように波状的に押し目買いが入ってくるのでデイトレ感覚で売ってもずっと下がってこないということにもなります。
もし、週足が上昇トレンドなら現状からも強気で買えるのですが、週足は下がり気味のレンジ形ですから、強く買うことはできません。図のような形で落ちやすいと考えます。押し目を拾うなら今抜いた抵抗線で買う感じでしょうか。そこでリバウンドが入っても1円程度かとは思います。
USD/JPY 4時間足
4時間足は長いレンジでボリンジャーバンドがすぼまってきて、図の矢印の辺りではジリ上がりになっています。こうなってしまうと売り手は「これはだめだ」と撤退していく(買い戻す)わけですから、ドミノ連鎖で上がっていきます。そして上がり始めると様子見が買い始めるわけですから、どっと吹き上がります。吹き上がった現状の心理状況はどうなるかというと、短期の買い手は利食いします。ですから吹き上がりの直後は鈍化しますが、下がってくると様子見が押し目買いしたり、逃げ遅れた売り手が急いで損切る(買い戻す)わけで、また上がるのですね。1時間足レベルでは下がったところでMAを頼りに押し目買いをして、30pipsくらい狙うトレードが噛み合うと思いますが、スイングとしては前述したようにあまり伸びないと考えるので買いにくい所です。かといって今から売ると再上昇に飲まれてしまうでしょう。
まとめると、相場の状況は「ドル高」ですから、ドルストレートやクロス円売りが優位です。買うならドル円ですが、ドル円が伸びなくなってきたときは、ドルストレートやクロス円がかなり落ちている状況になるでしょう。ドル円を買いで取引するよりかはドルストレートやクロス円を売りで取引する方が旨みがあると考えます。
※チャート設定はアドバンスドホーミングFXに基きます。
(当ブログで紹介しているボリンジャーバンド等はこの教材独自の設定なのでご注意ください